アタクシが住宅ローン仮審査に落ちた時のことを振り返ると様々な問題点がありました。「住宅ローン突破ファイル」では、その時の問題点とどのように改善をしたのか?ご参考にしていただけたらと思います。まずは「キャッシング枠」についてです。
仮審査、不合格の理由は教えてくれない
最初に仮審査に落ちた時、「なぜ？どうして？」とかなり動揺しました。
銀行や信販会社は審査不合格の理由を絶対に教えてくれません。不動産屋さんもある程度の傾向は知っているようですが、実際審査を受けた人がどんな経済状況なのかは申込書ベースでしかわからないので、落ちる人の傾向はなんとなくはわかるようですが、それが原因とは言い切れないそうです。
その後、ネットや不動産会社の方、そして友人で銀行や金融関連に勤める人などに意見を聞いてみました。
聞いてみると、審査に通らない要素がまぁ出るわ出るわ(笑)。
このページではそのうちの一つ「キャッシング枠」についてのお話です。
キャッシングは借りてなくても「枠」があれば、借りているのと同じ
たいていの個人事業主さんや中小企業の経営者さんならクレジットカードの1枚や2枚はお持ちだと思います。
また、「急な事業資金が必要になった時」の備えで銀行系のカードローン、消費者金融系や信販系のカードローンをお持ちの方、多いと思います。そら、銀行に融資をしてもらうなんてぇ時間もかかるし、審査が通るかどうかわからない。10万でも30万でもすぐに借りられるカードローンは非常に便利ですし、心強い味方です。
またショッピング系のクレジットカード、銀行のクレジット機能付きのキャッシュカード、今は電子マネーのSUICAやPASUMOにもクレジット機能がついているカードもありますよね?
それらを申し込む際、「キャッシング枠」を設定していませんでしたか?実はその「キャッシング枠」が借りてもいないのに、「借入額」としてみなされるケースが非常に多いようです。
仮審査の時にアタクシは事業の税金納付資金が不足していたため、信販系カードローン約80万円の借り入れがありました。
そしてクレジットカードのキャッシング枠が3枚で合計90万円。それに若い頃に作った消費者金融系のカードを持っていて、その枠が50万円。またこれも若い時に作った「マルイの赤いカード」(笑)。いまはエポスカードというようですが、これも20万円のキャッシング枠がありました。
実際に使っているカードローンはその80万円だけでした。しかし「キャッシング枠」だけを集めるとなんと160万円。借り入れしていた信販系のカード枠は100万でしたので、実際借りているのは80万円でも枠を合わせると実に260万円の「借入がある」とみなされてしまう状況だったのです。
実際に使っていないカードのキャッシング枠はわかりづらい
実際に借入してるカードローンの借入枠は承知していました。また、たまに使うクレジットカードの請求書にはキャッシング枠が表示されていますがキャッシングを使わない方はあまり見ないでしょう。
全く使っていないカードや昔作って今、全く使っていないカードなどは一体どのくらいのキャッシング枠があるのか、すぐに答えられない人の方が多いのではないでしょうか?
クレジットカードを申し込むとき、キャッシング枠を「0円」にしないと勝手に20万、30万円の枠が設定されてしまっているものもあります。現状を把握するのが非常に難しいのです。
こういった「キャッシング枠」は案外クセ者です。実際は借りていなくても、借りようと思えばすぐ借りられるわけですから、その枠がある以上、借り入れがあると見込んで審査するところも多いようです。
審査を受ける前に「解約」と「キャッシング枠の撤廃」は必ず
では、こうしたカードローンクレジットカードのキャッシング枠をどうすればいいのでしょうか?
まずカードローンですが、借り入れがある場合はすべて完済しましょう。カード会社に連絡して一括で完済したい旨を伝えれば、金利も含めた返済額を教えてくれます。また、返済を完了した時点で解約ではなく、解約の手続きは別に行います。完済＝解約ではありません。解約の手続きをしなければ、借入枠はそのままですから、何も変わりません。
せっかく作ったカードローンなのに…と躊躇する方もいるかもしれません。いいんです。住宅ローンが通ってからまた作り直せばいいんです。少し手間ですが。
カードローンの解約は電話ですぐ終わる場合もあれば、後日解約申込書が送られて来て、その書類を返送しカード会社で手続きが終わり次第解約というところもあります。
また、解約時に理由を聞かれることが多いかと思います。その時は胸をはって「住宅ローン申し込みの為」と伝えてください。言葉は悪いですが同じ「金貸し」なので、住宅ローンの申し込みでの解約は問題なく納得してくれるはずです。
キャッシング枠の撤廃は電話で簡単に手続きできます。クレジットカードの解約ではないので、面倒な手続きはありません。
キャッシング枠がわかっている場合は「キャッシング枠をゼロにしてください」と言えばすぐにやってくれます。ときどき「お客様のキャッシング枠は拡大できるのにもったいないですよ～」なんていわれたことがありましたが「すいません、住宅ローンの審査があるので」と言えば、納得してくれますよ。
キャッシング枠自体がいくらなのか、そもそも設定されているのかさえわからない場合はカード会社に連絡して利用枠の確認をしましょう。買い物限度額、キャッシング限度枠を確認し、キャッシング枠があるのであれば、それだけゼロにしてもらえます。
少なくとも審査の1か月くらい前にはキレイにしておきましょう
昨日カードローンを解約したからと言って、はい、明日申し込みましょうなんて焦ってはいけません。
電話口やカード会社上では解約でも信用情報会社にはまだ、情報が解約前のままの場合があります。
カードローンを返済してからの解約の場合は借り入れ情報が書き換えられるのに時間がかかるそうですよ。少なくとも審査申込の1か月前にくらいにはキレイにしておきましょう。
住宅ローンの審査は「この人にお金を貸したら、ちゃんと返してくれるのか?」という部分がとても重要です。キャッシングやカードローンの枠があることが、見方によればお金に無頓着という見方もされがちですし、住宅ローンを返済するために別のところからお金を借りるという危険なお金の考え方で破綻する可能性も考えられます。キャッシング枠がゼロだから住宅ローンの審査に通るわけではありませんが、個人事業主、中小企業の経営者はどうしても個人と事業の財布がゴチャゴチャになりがちです。そこに借入枠があるというだけで、個人とはかなり違う見方をされてしまいます。審査申込の時だけも一度スッキリさせましょう！
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